導入事例
Published on Aug. 25th 2026
Black Falcon、ニュルブルクリンクで3Dスキャンをモータースポーツエンジニアリングに活用
Black FalconがSHINING 3Dの3Dスキャン技術を活用し、レーシングカーの検査や修理後の検証、モータースポーツエンジニアリング、CFDシミュレーションに取り組む事例をご紹介します。
ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでレースに挑むチームにとって、車両の準備は常に続くエンジニアリング作業です。サーキットへ復帰する前には、各部品の状態を確認し、修理箇所を検証するとともに、毎回安定した精度で車両をセットアップすることが求められます。
Black Falconは、20年以上にわたり、このような環境でモータースポーツに取り組んできました。ニュルブルクリンクを拠点とする同チームは、ニュルブルクリンク24時間レースで2度の総合優勝を果たし、これまでに300回を超えるクラス優勝を達成しています。新型Porsche 911 GT3 Cupの導入に伴い、Black FalconはSHINING 3Dとのパートナーシップを通じて、技術面での対応力もさらに強化しています。
Black Falconにとって、3Dスキャンの価値は単に寸法を取得することにとどまりません。モータースポーツのエンジニアリングワークフローにおけるさまざまな工程で活用できる、デジタルデータを提供します。


6時間レースに参戦するBlack Falcon
レース準備における高精度な計測
モータースポーツでは、チームが常にパフォーマンス向上の方法を追求しています。特にノルドシュライフェでは非常に厳しい競争が繰り広げられており、車両のセットアップが走行性能に直接影響することもあります。
Black Falconでは、レースにおいても日々のワークショップ業務においても、精度を重要な要素と捉えています。車両の準備だけでなく、問題の原因究明や品質の維持、エンジニアリング上の意思決定にも、正確な情報が求められます。
こうした場面で、SHINING 3Dの3Dスキャン技術がBlack Falconの日々の業務に活用されています。Black Falconによると、この技術は作業プロセスと品質の向上に役立つだけでなく、車両の各コンポーネントを分析し、さまざまな傾向やパターンを把握する新たな可能性も提供しています。
SHINING 3DとBlack Falconチーム
自動車検査・記録に活用されるFreeScan Trak Nova
Black Falconでは、FreeScan Trak Novaをシャシーやクラッシュストラクチャーの分析、中古車の表面状態の記録など、さまざまな用途に活用しています。
レーシングカーのスプリッターなどのコンポーネントは、3Dスキャンによって形状をデジタルデータとして取得できます。現物だけを頼りにするのではなく、スキャンしたデータを保存しておくことで、検査や記録、さらなるエンジニアリング用途に活用できます。
このアプローチは、過酷な走行環境にさらされるモータースポーツのコンポーネントに特に有効です。部品は繰り返し検査や分析が必要になる場合があるため、3Dスキャンによるデジタルデータを蓄積しておくことで、車両の状態や形状を把握するための新たな手段が得られます。
そのため、3Dスキャナーは従来の計測にとどまらない役割を果たします。実車とチームのデジタルエンジニアリングプロセスをつなぐ役割を担います。


FreeScan Trak NovaとFreeScan UE Novaによる3Dスキャン
3Dスキャンで修復したレーシングカーを検証
その有用性が特に明確に示されたのが、ニュルブルクリンク24時間レースでの出来事です。Black Falconのレーシングカーが大きなクラッシュに見舞われました。
損傷は大きなものでしたが、車両を交換するのではなく、修理して再び使用することが可能でした。しかし、修理作業を終えた後、レースへの復帰に向けて、車両が正しく修復されているかを確認する必要がありました。
修復した車両は再びノルドシュライフェを走行し、限界域でのパフォーマンスが求められるため、この確認は特に重要でした。
Black Falconは、修理箇所の状態を検証するためにSHINING 3Dの3Dスキャナーを使用しました。スキャンによって取得したデジタルデータをもとに修理結果を評価し、修理作業が正確に行われたことを確認しました。
3Dスキャンしたデータを確認
チームにとって、これはワークショップでの修理作業とサーキットでの走行との間に、実用的な検査工程を加えることを意味します。目視確認や従来の計測だけに頼るのではなく、3Dスキャンを活用することで、エンジニアは修復した車両の形状をより詳細に確認できます。
再設計とCFDシミュレーションを支援
用途は検査だけにとどまりません。Black Falconでは、3Dスキャンで取得したデータを再設計やシミュレーションにも活用できると考えています。その一例が、車両のスプリッターの開発・分析です。まず実物のコンポーネントを3Dスキャンし、形状をデジタルデータとして取得します。そのデータをもとに、CFDシミュレーションを行うことができます。
EXModelソフトウェアでの部品設計
これは、実物を使った試験だけに頼らない、もう一つのアプローチとなります。Black Falconが指摘するように、風洞試験には高いコストがかかります。一方、3Dスキャンからシミュレーションへとつなげるワークフローを活用することで、開発工程によっては、時間とコストの削減につなげることができます。
このアプローチにより、既存の実物コンポーネントをデジタルエンジニアリング環境に取り込むことも容易になります。エンジニアは部品の形状を手作業で再現する必要がなく、実物から取得した正確な形状データをもとに作業を進めることができます。
モータースポーツにおける、より幅広いデジタルワークフロー
Black Falconは、3Dスキャンが今後ますます重要な役割を果たすと考えています。モータースポーツで培ってきた経験とSHINING 3Dの3D計測技術を組み合わせることで、これまで実車を中心に行われてきたさまざまな判断に、より多くのデジタルデータを活用できるようになります。
ニュルブルクリンクでは、この技術がレース開始よりはるか前から行われるさまざまな作業を支えています。修復したシャシーの確認から、空力コンポーネントの分析、次のセッションに向けた車両の準備まで、3Dスキャンが幅広い工程で活用されています。

FreeScan Trak Nova
FreeScan Trak Novaは、高い携帯性・生産性・汎用性を備え、正確かつ効率的な大規模計測が求められるさまざまな業界のニーズに応えるために設計されています。
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柔軟に使い分けられる分離型システム
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コンパクトで軽快なダイナミックトラッキング
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ワイヤレス&軽量設計
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ビデオフォトグラメトリ(VPG)を統合
